誰かに聞いた怖い話
・・・三毛猫11
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『それはいったい、どういった事なんですか』



『実は…彼は息子を亡くしてから暫くの間は、毎日酒を浴びる程飲んでいたそうだが…ある日ぷっつりと止めたそうなんだ…それ以来飲んで酔っ払った姿を、人に見せる事は無かったそうだが…』



『でも…確かマスコミに発表された中に、泥酔して道路に寝込み…と』



『そうなんだ、彼の日記の数ヶ月前に書かれていた内容が、どうやら関係しているらしいと思うんだが…事件の内容も器物損壊に動物虐待で、捜査は被疑者死亡で終わってるしな…だから、君の取材を受けたんだよ』



『そうですか、それでその日記には何と?』



『おかしな記述は二ヶ所あるんだ、先ず最初のは…彼が亡くなるふた月程前の記述に、三毛猫を狩った記述があるんだが、その中の一文に…』

『やっぱり彼奴だった、俺の息子を殺した三毛だった、娘が拾って来た時に既についていたアノ傷痕は、見間違え様が無い…』



『…』



『そして二つ目が、その次の日からの記述で…彼奴がやって来る、あの聞き覚えのある鳴き声が、又、聞こえた…そんな内容の記述が、彼が亡くなる前の日迄続いていたんだ、まぁ興味があれば…君が記事にしたまえ』

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あきゅろす。
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