誰かに聞いた怖い話
・・・秘伝2
.
『それにしてもさ、その行方がわからなくなった奴に、いったい何があったんだろうな?』



『詳しい事は俺には…あいつは何もかも知ってるんだよ、きっと!でも…あいつは俺に、詳しく話してくれなかった』

『でも、仕方が無いんだ…俺はあいつの真面目な話を、笑い飛ばしたんだからな…あの時』



『…それなら、尚更その人に会わなきゃ…』



『俺もそのつもりだったんだが…』



『…?』



『次は僕の番かな?』

丁度その時、病院長の息子の彼が、私達の会話に割って入って来たのだった

それはまるで、この話題にはこれ以上は触れさせない…そんな絶妙なタイミングだったのを、私は覚えています



『じゃあ…今度の話をする前に、こう言う話を聞いた事は無いかい?』



『?』



『中国の料理店で、人の肉を料理に出している店が在ると…』



『!』

『まさか!』

『嘘だろ!』

『…』



『君はある様だね』

私の反応で見抜いたのだろうか、病院長の息子は私を見つめながら、そう尋ねたのです



『…うん』

私はそう答えました…

確かに私は、その噂は知っていました

それも、つい最近の話でした

[前頁へ][次頁へ]

2/97ページ

[戻る]


あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!