誰かに聞いた怖い話
・・・その後に6

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その子の顔が恐怖に歪むと同時に、その子の頭から流れだした血がその子の額を伝い、下に居た私の顔に滴り落ちて来たのです…

私は今迄全然気付かなかったのですが、その子の頭は何かで殴られた様に、パックリと割れていました…

そこで私の意識は途切れていました…





『ねぇ、起きなよ、朝だよ』



『うーん………あっ!』



『な、何よ…急に跳ね起きて…びっくりするじゃない…ん?』

『…どうしたのよ?』

『誰も悪戯書きなんかして無いわよ?』

慌てて布団の上に跳ね起きて、顔を拭い服を見回している私に、私の身体を揺すって起こしてくれた、隣に寝ていた友人が話し掛けて来たのです



『私の顔に何か付いてる?』



『だから…誰も悪戯書きなんかして無いって…子供じゃあるまいし…』



『ち…違うの…私の顔…赤くない?』



『うーん…少し赤いかな?』



『本当に何も付いて無いのね?』



『あっ!良く見ると!ち…』



『何!何が付いてるの?まさか…血』



『小さな口よ!さぁ、寝惚けてないで起きた起きた!』

友人は私の額を軽く小突くと、唖然としている私を尻目に、布団を片付け始めました

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あきゅろす。
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