誰かに聞いた怖い話
・・・現れたモノ達2
.
『それで私も仕方なくクローゼットの側に…だって私だけ離れていたら、除け者にされちゃうから…』



『そうね…で、それからどうしたの?』

私達3年生は部屋が違ったので、私はそのクローゼットは見てはいません

ですから…彼女がその部屋の中で感じたモノについては、わかりませんでした…



『その頃からです、何かが頭の中に語り掛けて来るように、酷い頭痛がしだして…それから少しして…食事の用意が出来たから大広間に来てって仲居さんが…』



『やっぱり仲居さん来たよね』

私はそう尋ねながら、もしかしたらこの時の仲居さんは……と頭の中で思いましたが、それ以上は言いませんでした



『はい、何か皆は気付かなかったらしいですけど…それで皆と夕食を食べに行ったのですが、酷い頭痛と悪感で気分が悪くなっちゃって…それで…私の斜め前に座っていた2年の先輩に言って、先に部屋に戻ったんです…そしたら…』

彼女はそこ迄喋ると何かに怯える様に辺りを見回し、周りに何者の気配も感じ無かったのか、ひとつ安堵の溜め息をついたのです…



そしていつの間にか、親友も真剣な面持ちに変わり…

先生は相変わらず難しそうな顔をしていました

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