誰かに聞いた怖い話
・・・身近な恐怖(伍)4
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『じゃあ、お渡しは夕方になりますね、毎度有難う御座いました』

これから夕方の時間迄、何をして潰そうか?…そう考えながら、僕は店員さんのにこやかな笑顔に見送られショップを後にした

『夕方のお渡し予定時間迄には、凡そ2時間か…』

何かするには少し短く、喫茶店やファミレスで時間を潰すには少し長い…中途半端な時間だった

『こんな時はパチンコでも行くかな…でも、負けたら高い携帯代になるしな…』

そんな独り言を言いながら自転車を押していた僕は、ふとお気に入りの歌手のCDの発売日が過ぎていたのに気が付いた

『そう言えば、駅の側にショップがあったな…行ってみるか』





幸運な事にお目当てのCDは、売り切れずに店頭に並んでいた

その店は僕の住む町のショップよりも少し大きいせいか、品揃えは豊富でレンタルビデオのコーナーも充実していた

僕は何の目的も無く、今流行りのレンタルビデオのコーナーを見て回っていたが、そろそろ頃良い時間になったので、お目当てのCDを買い支払いを済ませようとして、ふとレジのカウンターの隅に張ってある小さな紙切れに視線がいったのだった…

…それは行方不明者の情報提供のお願いだった…

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