誰かに聞いた怖い話
キャンプ場の夜２
.
………友人と私の噛み合わない話が続いていた…
『以前さぁ、このキャンプ場に泊まった家族連れが、土砂崩れに遭って家族全員生き埋めになったじゃん！』
……この言葉でジグソーパズルがぴったりハマるように話が進み始める…
『そうか…此処だったんだ…』
…あの悲惨な事故は当時、新聞・テレビでも取り上げられて私も記憶していた…
その事故とは、４人でキャンプ場に来ていた家族を襲った悪夢である……
その家族は幼稚園にあがったばかりの男の子と、小学校に通う女の子、そして両親の４人であった…
……その日も今日の私達みたく、キャンプ場にやって来ていたその家族は…昼間、男の子は父親と湖で釣りをし…
女の子は母親が初めて挑戦する、ダッチオーブンでの蒸し鳥の調理を手伝っていた
…残念な事に、この家族がキャンプ場に着いたのは途中の道路の渋滞と、初めて来た道で地理に明るくないので遅れてしまい、キャンプ場の奥の崖に近い場所位しか、テントを張るスペースが残されていなかったのだ…
キャンプの時の鉄則は幾つか在るけど、この父親はキャンプは初体験だった為に、勿論そんな事は…知らなかった………
［前頁へ］［次頁へ］
[戻る]
[小説ﾅﾋﾞ|小説大賞]
無料HPエムペ！
誰かに聞いた怖い話