誰かに聞いた怖い話
・・・中古車3
.
確かに外見だけだと…若い女の子に人気があるのはわかります、しかし実際に運転してみると、意外と男性向きかなと私は思いました…彼女は凄く気に入っていたみたいですが…
しかし、2人共学生の身で…贅沢を言える立場ではありません…
私達はおじさんに、この車は大変気に入ったけど、自分達は学生である為に買えないと告げました
『あ〜あ…残念』
そうして私達が、名残惜しそうに帰ろうとした時でした…
『お嬢さん達、ちょっとちょっと…』
おじさんは私達を呼び止めると、声を潜めてこう切り出したのです…
『この車をそんなに気に入ったのかい?』
『う〜ん…よし!それじゃあ、この車をうんと安く譲ってあげよう』
『この車も、お嬢さん達みたいな可愛い娘達に乗って貰えれば、きっと喜ぶよ!』
『でも…他のお客さんには内緒だよ』
…おじさんが提示した値段は驚く程安くて、学生の私達でも貯金と少しのバイトで何とかなりそうな値段でした…
そうして彼女は少しも迷わずに、赤い小型車を買う事を決めたのです…
でも…その時に気付くべきでした…
それ程人気の高い車が、幾ら中古車とは言え…そんなに安くしてくれた理由を…
[前頁へ][次頁へ]
[戻る]
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!