誰かに聞いた怖い話
・・・ミステリーツアー7
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ギィー…
バタン…
私はその音で、誰かが部屋の中に入って来たような気配を感じました…
誰かしら?友達が様子を見に来たのかしら?
それとも、撮影機材に異常でも見つかって、見に来たのかしら…?
私は寝起きでぼーっとしている頭で、昨晩の事を思い出していました
…昨晩は、友達が部屋に戻る時に、部屋の入口迄見送り…鍵を締め…チェーンを掛けて…シャワーを浴び……?
チェーンを掛けたよね、私…!
もう駄目でした…
身体を動かす事が、出来ませんでした!
薄暗い部屋の中を、一歩、又一歩と、よろめきながら誰かがベットに近づいて来ます…
その時です…不意に吹き付けた強い風で、ベッドを覆った帳が、まるで人が開け広げたようにサーッと開きました…
『何…?、私は夢を見ているの…?』
私の意思で、唯一動かせる眼に映ったシルエットは…
昔の肖像画で見たような、お椀をひっくり返したような形のスカートに…ウエストはそんなに細く出来るの、と言う程細くくびれ…両肩の所がふんわりと膨らみ…?
…何かが変です…?
その何かがわかった時は、窓から入る月明かりが…そのシルエットを照らし出した時でした…
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