誰かに聞いた怖い話
・・・心残り2
.
…私達の身に、きっと何か予期せぬ事が起ころうとしているのか?

…いや、既にもう起きているのかも知れない…



私は此所のキャンプ場に来た時から、友人達の言動に多少の違和感を感じてはいたのです

でもそれは、日常と非日常のギャップのもたらすモノなのかと、さほど心配はしておりませんでした

しかし、先程よりの天候の悪化と相俟って、友人達の言動の不自然さが、私の中でより強まったのは間違いの無い事だったのです





『思えば色々な人達と知り合ったなぁ…中には二度と出会いたく無い人間も、二度と体験したく無い出来事も有ったけど…楽しかったよ…何より…』

旅行好きな彼は話すのを止めると、一人一人ゆっくりと友人達を見回し、最後に私に目を止めるとしみじみと言ったのでした



『僕は皆とこうして出会えた事が…一番嬉しかった…』

彼の言葉は、私には別れの言葉に聞こえました



いいえ、彼だけでは無く他の三人の言葉も、私に対する別れの言葉とも取れたのです



…絶対におかしいよ…



…此じゃまるで、別れの言葉じゃないか…



私には…彼等の言葉が別れの挨拶にすら聞こえて…



…まさか!彼等の身に何か?

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あきゅろす。
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