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嫉妬と手紙





学パロです。






リオン・マグナスが受け取った物
それは同じクラスの女子から渡された手紙だった。
所謂、恋文だ。
しかも宛先はスタン・エルロン
リオンには自覚は無いがスタンとリオンは周りが呆れてしまうほどの仲が良い恋仲なのだ。
それは校内中で有名であり知らぬ者はいない。
その為、校内1美少女であるリオンを狙う者は消え、逆にスタンを疎ましく思う嫉妬がましい男は沢山増えた。
つまりそんな二人の仲を知りながらあえてリオンに渡したのだろう。
しかしリオンは胸にモヤモヤした曇った様なもので埋めつくされていた。
どうしても自らの手からは渡せず、その手紙を貰ってかれこれ1日が経っていた。
そしてモヤモヤしたままいつものようにスタンの家の部屋に来ていた。
まるで自分の家の様に入りソファーに座る。
目の前の小さなテーブルにはスタンの妹が作ったクッキーやらお菓子等があった。
リオンが好きなお菓子が沢山あった。

「リオーン?」
「…………はぁ………」
「リオンリーオーン?」
「うるさい!!!聞こえてる!!!」

自分でもイラついてるってわかってる、けど何に対してイラついてるのがわからないのだ。
こんな女々しい自分が嫌なのか他の女にスタンを取られるのが嫌なのかわからなかった。
そんな自分に気付いたのかスタンは思い切り抱きついてきた、そして頭も撫でくる。
この行為は嫌いじゃない。
安心する行為だ。
しかしイラついてる自分にとっては無性に腹立たしく子供扱いされてると思い込む。
すると今まで溜め込んでいた感情が溢れ出た。

「……っ!お前なんか……お前なんか大嫌いだ………僕は性格も体つきも悪いし………料理だって出来ない!!……だから……僕なんて捨てて、この女のとこに行けよ!!」

一度溢れ出た感情は止まることを知らず、次々と溢れ出てくる。
次第には涙まで溢れてスタンに手で涙が拭かれていた。
顔を見上げるとスタンが酷く悲しそうな表情をしていた。

「……俺が……リオン以外の事好きだと思うの?」
「…………お前は誰にでも優しいじゃないか……」



僕に見せない様な顔をするくせに………



その気持ちにようやく胸のモヤモヤが晴れた気がした。
自分が嫉妬していたことに
その気持ちがわかったらスタンへの愛情が溢れて堪らない。

「ごめな?ごめなリオン……俺リオンにそんな思いさせてるなんて……わからなかった……俺はリオンが一番好きだよ……」

>>2



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あきゅろす。
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