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世界と私
001.好き嫌い








 「名前いい加減にして下さい」


 『そちらこそいい加減にして下
 さい』



 この一枚の分厚い扉の向こう側
 にいる。我が妹にそう言い返さ
 れ、はあ、と今日何回ついたか
 分からない溜め息を深く深くつ
 いた。こうお互いに言い争いを
 続けていったい何時になるだろ
 うか。でもこれは昨日今日で始
 まってことではない。何百年、
 何千年と続けているのだ。今日
 ももう駄目だろう、そう思って


 「また明日きます」そう言い残
 してその場からたちさった。







 『やっと帰ってくれた…』



 まったく…お兄様もしつこいん
 だから。あ、遅くなりました私
 は名前といいます。
 これでも一応国という国自体です。
 今日も絶賛反抗期中で御座います。
 世界会議?ははは、そんなもの
 誰がいくものですか。絶対にい
 きません。会議になんか出なく
 ても政治も安定してる。それに
 なにより…

 『…だって怖いもの…』



 世界会議にでたらまたどこかの
 国に
 国を襲われるかもしれない。
 それだけで止まらず大好きなお
 兄様達も巻き込んでしまうかも
 しれない。そんなこと許されない。





 …なーんて嘘です。

 今この時代に戦争なんてそう簡
 単におきませんから。実はとい
 うとお兄様のつくる料理が食べ
 られないのです私。なのに栄養
 不足になってしまいます!と毎
 日毎日お兄様が野菜をもってく
 るものですから…




 『食べられないものは食べられ
 ませんです。』




 それに、



 『もう子供じゃないのです、私も』





 左手で自らの頬を軽く叩いた。





 自分でいきていかなくては





 (幸せは掴めない)










 *0723*

 ヒロインがブラコンに
 なりそうな予感(^p^)











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