リク部屋
6
「あ、貴方のような方が…何故、」
震える唇を必死に動かして言葉を紡いだ。喉すら痙攣し、震えが止まらない。
「まさか、如月の子が欲しいのですか…?そんなこと、しなくとも、貴方は…」
中に入った指の違和感に耐える。
「愛しい人、なにか勘違いをされていませんか?私が欲しいのは貴方ですよ。」
真っ直ぐな瞳が僕をとらえている。その瞳から逃げられない。
「私が、あの日から貴方を手にいれるためだけに日々努力してきました。貴方を迎え入れられるに相応しい男となるために。…あと2ヶ月で私は我が一族で決められた18の年をむかえ、ある程度の権限を手にすることを許される歳になるというのに…貴方は一ヶ月後には結婚してしまうというではありませんか。」
「んん、やめ、て」
話と同時に指は孔を広げるように動く。その感触のきもち悪さが吐き気を伴わせる。
「許せない…貴方は私のなんですよ?誰かのになるなんて、許されない。貴方がそれを望んでも」
潔く指が抜かれれば、僕は彼により大きく足を開かされた。そして、ひたりと孔の入り口に彼の雄があてがわれる。
「や、やめて!おねが、おねがいです…っ」
「めい」
やさしく名前を呼ばれれば、涙で濡れた瞳を僕は見開いた。
「愛しています。貴方が、子を成せようと成せまいと関係ないのですよ。そんなもの、私にとってはおまけのようなもの。…欲しいのは盟なのだから」
その言葉に、心臓が跳ねた。
「ん、ああーーーーーー!?」
彼の雄が僕の中を貫いた。その痛みに体が悲鳴をあげるが、僕の頭は彼の言葉でいっぱいだった。
―欲しいのは、
疎まれ、存在すら否定されてきた僕。唯一、如月の血をひく子を成せることしか役得がない。そんな僕を、貴方は。君は。
「やぁっいた、いたいっいたいよぉ」
「は…盟、盟、めいっ!私の…俺のっ、盟愛してる!愛してる!」
がつがつと激しい性交は、交尾と呼んだほうがいいのかもしれない。日条清人は僕の腰を血が滲むくらいに掴んでいた。
「あんっあぁだめ、だめぇっぼ、僕には、僕には、亘が、」
「他の男を呼ぶな!!」
そう怒鳴られ口を塞がれた。呼吸がままらなく、苦しい。
「私を呼んで…清人と…貴方を愛しているのは、私だ。犯しているも私だ。」
そう呟けば、がりっと首筋に歯をたてられた。
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