リク部屋 5 マコからは香水とお酒の匂いが混じった匂いがする。 顔を上げればじいっと黒い瞳が俺を見つめついる。 「トモ」 おもむろに俺の首元に顔を埋める。がりっと噛まれたのか、痛みが走る。 「トモ、トモトモトモトモ…」 ガリガリと何度も噛みつくマコ。 マコは限界なんだ。人と接することが極端に苦手なマコがホスト。 どうして? 何故なら。 「好き、好き、大好き。愛してる。愛してる。トモ、愛してる。」 マコが俺を愛してるから。 「次は、俺が一番になる。俺が、抱く。好き、トモ」 俺と彼らのルール。 一週間の売り上げでNo.1になった者が俺を抱く。 「マ、マコ、痛いよ…」 「トモ、トモ」 どうしてこんなルールが出来たのか。 それは4人が俺の取り合いをし、仕事をしなくなったからだ。そこで、経営者であるショウ兄がルールをつくったのだ。 俺は全力で抗議をした。セクハラばかりしてくる4人に俺を売るのかと。 まぁ、そんな俺の意見なんか当然却下なわけで。 しかし、最近はルール違反が多い。すきあらば前のようにセクハラをしようとする。 (あんまりだ…) これじゃ身がもたない。 だからといって俺がショウ兄、ましてやあの美しすぎる4人に抗える訳がなく。 [*前へ][次へ#] [戻る] |