リク部屋
1
『みずほ、みずほ』
そういいながら手を伸ばすトラは何よりも可愛くて何よりもその手を強く握りしめた。
「トラ…も、無理、はなし、て…」
俺の雄は猛々しくそそりたっているのに、その根本をトラによって握りしめられている。どうにかしたいのに自分の両手は縛られていた。
トラはさっきから俺の孔をなめることに夢中でなにも聞いてはくれない。先走りがダラリとトラの手を濡らしていく。
(ああ、くそ!!)
トラになんか会いたくなんて無かったのに、親戚の集まりならば嫌でも会わなければならない。トラは本家の人間だからなおさらだ。
案の定、部屋に連れ込まれて服を剥ぎ取られ縛られた。
「トラ…斗羅!!聞けって!おい!!」
「うるせぇよ、瑞穂」
ベロリと、見せつけるように俺の片足を持ち上げ内腿をなめた。赤い舌はまるで血のように思えて、捕食されているかのように思えた。
「……瑞穂、いい加減俺のになれよ。」
「…ばか、いうなよ。誰が、」
男を恋人になんかするか。ただでさえ、こんな惨めな思いをさせられているのに。
トラの顔が、酷く歪む。まるで憎いとでもいうかのようにトラの眼光は俺を射抜く。
お前はなんにもわかっちゃいない。これが、俺のプライドをどれだけ傷つけるのかを。殺し続けているのかを。
わかっちゃいないよ。
「トラ、」
「は…は…、瑞穂、」
荒れた息に、トラが俺の腰を掴む。ああ、くる。
「みず、ほ」
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