リク部屋
1
タバコの味を教えてくれた。酒の味を教えてくれた。尊敬していたんだ。純粋に。
「倫太郎!!てめぇ何回言わせんだコラァ!!」
またしくじった。なんでかな。なんでだろ。何回目なんだっけ。
先輩たちの怒号が響けば、次は拳が飛んでくる。ああ、今日も動けなくなるまで制裁を受けるのか。辛い。
(つれぇ…つれぇよぉ…いてぇよぉ…やめたい、やめたいぃ…)
チームの総長、千草さんに拾われて俺はこのチームに入った。
けれど俺に待っていたのはチーム内でのいじめだ。
「ご、ごべんなざっごべんなざ…っあ゛っ」
無遠慮に振るわれる暴力に体が震える。もう嫌だ。耐えられない。あこがれの千草さんの側に入れても限界だ。
(も…やめよ………抜けよ…千草さんなら……許してくれる…………大丈夫……大丈夫………)
「許すわけ、ないだろ?倫太郎?」
バイクとチームのメンバーに囲まれ、ライトに眩しく照らされている。千草さんに殴られた。初めて、千草さんに。
「ち、ぐさ、さ」
「りん?傷だらけで痛そうだね。舐めてよしよししてやろうか?はっ、さっさと俺に泣きついてくりゃいいのによぉ。」
顎をつかまれ、切り傷をなめられればピリリッと痛みが走った。そこに歯をたてられた。
「い゛っだっ!?」
「なのに、やめるだぁ?倫太郎、お前にゃ躾が必要だな」
目の前に光るナイフが俺の服を引き裂いていく。殺される、そう思った。
「ま、俺の女になんだ。それ相応にしてやるよ。」
待っていたのは生き地獄。
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