短編
1
あー意味わかんね。まじで。
俺が今どういう状況かって?クラスの中心で男とキスしている。ちなみにディープキスだ。
数学の授業中なのに。先生も口がふさがらないみたいだ。
「っぷはっ!!ねっきいてきいてらんらんっ!!今ね、家庭科でね、卵割ったらね、なんと黄身が二個入ってましたー!!いやーこれはさぁらんらんとお祝いセックスしなきゃダメでしょ。ね。よし、空き教室にいくか。や、保健室?まぁ、いいや。てことでクラスの皆さん、勉学にはげんでくださいね。俺たちの愛あるセックスを見学したい人はいつでもどうぞ。あ、駄目だ、らんらんの可愛い姿は見せらんないな、やっぱりみちゃだめーみたら顔面窓ガラスにつっこみまぁす。んじゃバイバイ。」
オレンジの髪に前髪をちょんまげにしている倫太郎に声をかけるやつなんていない。
ましてやつれていかれる俺にも。
「おい倫太郎ー」
「りんりんってよんでらんらん」
「パンダみたいな呼び方すんな言っただろ。どこにいくんだよ」
「らんらん」
「あ?」
「愛してる」
「…俺も。」
倫太郎は要注意人物。チームに危険なやつ。そいつの手綱を、俺は持っている。倫太郎が俺に惚れているんだ。
総長が倫太郎を必要とする。倫太郎は俺を必要とする。
俺は、総長を愛してるから、
まだお前の手綱を離さない。
偽りの愛に酔いしれてろよ。
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