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短編
6
いまだに電話にすがり付く潤をひっぱり、殴りつけた。その際に落ちた電話からオトモダチの声がする。





俺はそれを拾いあげ、受話器に口をあてた。




「どーも、こんばんわ。俺の身代わりセンヤくん。」


『あんたは…潤の、』


声もどこか俺に似ている。


「兄で〜す。本物の仟也ですよ。潤もだけれどお前もさ、頭おかしいんじゃねぇ?俺の身代わりなんて虚しくないの?つーか、男にヤられるとか…」




『俺は潤が好きですから。』



はっきりとした口調でセンヤは言い切った。




『あなたこそ、何なんですか?今さら、潤に全く興味なんてなかったくせに。男同士めずらしがってちょっかい出してるんですか?』





いらつく。呆けている潤を蹴飛ばすと潤は床に倒れた。





「そんなの、お前に関係ないだろ。俺はこいつの兄貴なんだよ。弟をどう扱おうと俺の勝手だ。」




『傲慢ですね』




「うるせぇ。お前だって俺のことが好きだとわかって俺になって潤につきまとってんじゃねぇか。潤の弱みにつけこんでよぉ。そのくせ偉そうにしてんな。言うなれば俺のおかげで潤とヤれてんだぜ?良かったなぁ、俺に似て。」



『っ!!』





センヤが何かを言い返す前に俺は電話を切った。









「あ、兄貴…」




弟が俺を見上げる。やっと自分の意思で俺を見た。その姿に俺は少しだけ怒りが収まる。


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あきゅろす。
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