短編 ページ:2 俺は三日前にココにつれてこられた。アイツの、翔の部屋。 光すら拒絶するカーテンのお陰でこの部屋は昼間なのに暗い。 チャリと手首から伸びる鎖が音を鳴らす。 「ね、付き合おうよ?こんなにナツのこと好きなの俺だけだよ?すっごい大事にするし〜」 真意のわからない表情。 翔とはクラスメイトという以外関わりはない。 ただ、俺は普通に【居た】だけ。他の人と変わらずに。普通に。 「ナツ〜なんかしゃべんなよ〜」 頭をグラグラ揺らされる。脳みそが回りそうだ。 「…ここから、出せ」 翔ははぁ、と大きなため息をついた。 「あーも、そればっか。だから言ってんじゃん。付き合ってくれたら出すって。」 「ざっけんな!!いい加減にしろよ!!いっとくけどこれ犯罪だからな!?わかってんのかよ!?」 叫んだ自分の声が部屋に響いてうるさい。叫んだりすることなんてそうないから喉が痛む。でも、もう限界だ。 だけど翔はニコッと笑って 「うん。犯罪おかすくらい愛してる」 狂ってる。 [*前へ][次へ#] [戻る] |