5000hit記念小説
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これは夢?それとも現実?
よくありそうな話?
『カナ〜。街にケーキの美味しいお店があるそうなんです。一緒に食べに行きませんか?』
『うん、行く!食べる!連れてって、エステル!』
ある日、私達は目的の街に昼前に着いて、用事も済ませてみんな自由に過ごしてた
そんななかで私はエステルに誘われて街へ
今思うと、これが不幸の始まりだったのかもしれない…
『美味しかったね、エステル!タルトとか絶品だったよ!』
『はい!とても美味しかったです。また行きたいですね』
『うん!』
エステルに誘われて行ったお店は本当に美味しかったよ!で、この会話の通り、青春の女の子!って感じの会話してたら…
『カナ、人が…』
『え?』
交差点みたいなとこで、横から人が出てきてぶつかって……
「それで、気付いたらこうなっていた……というわけね」
「「……はい」」
現在、宿屋の一室で正座してます
そしてジュディスが…っていうか、仲間全員がため息ついてます
「あはははは!」
いや、訂正します。約一名を除いてでした
「笑わないでよ、おっさん!!」
私が説明してから笑いっぱなしって失礼じゃない!?
「いや…悪いね青年。じゃなかった嬢ちゃん…!」
「言い間違えて笑わないでよ!好きでユーリの姿なんてしてない!!」
「俺だって、好きでカナの姿なんてしてねえよ」
笑いが止まらないレイヴンに言ったら、ユーリが口をはさんできた
ユーリの言葉通り、私の姿をしたユーリが、だ
「こんな一回は見たことあるような話、誰が望んだのよ……私とユーリが入れ替わるなんて話を誰が!」
拳を作って叫ぶ
そう、私が街でぶつかったのはユーリだった。そして、ぶつかった拍子に頭を打ったらしく……気付いたら、私の目の前に『私』がいて大騒ぎ!
「確認しますけど…本当にユーリではなく、カナなんです?」
「そうだよ、エステル…ユーリの姿をしてるけど、郁奈だよ」
エステルが私(正しく、姿はユーリ)の目を真っ直ぐ見つめて聞いてくる…嘘はついてないのに、嘘ついて母親に叱られてる気分になってきた…
「じゃあ、こっちがカナの姿をしたユーリ…なんだよね」
「ああ、そうだな」
不安そうに聞くカロルに、ユーリは平然と答える
なんで平然としてられるのさ、この男…
「あんた、普通の反応ね。もっと驚いたら?」
「そうだよ!もっと驚いてよ!私だけ慌ててるみたいじゃん!」
私の思ってたことを言ってくれるリタの後に続いて言ってみる
だってさ、道で入れ替わって、びっくりしてさ……。とりあえず、ぶつかった衝撃かで気絶してる自分の体を背負って宿屋に帰ってきた私に対して、仲間の最初の反応が……
『本当にカナなんです?ユーリ、からかってません?』
って、一緒に居たエステルに疑われて
『嘘…だよね?』
と受け止めてくれるのか、よくわかんない遠い目をカロルがして
『あほらし…さっさとカナを起こしなさいよ』
ってな感じでリタは見向きもしてくれなかった
『青年らしくない冗談ね…。嬢ちゃんが寝てるからって、そのネタはやばいっしょ〜』
レイヴンには意味不明なこと言われて
『あらあら、それは大変ね』
ジュディスには笑顔で受け入れられた(たぶん)
ちなみに、私が騒いでたせいで起きたらしい私…ユーリは
『…うるせえよ、カナ』
と寝ぼけ眼で私にツッコミを入れた
って、今だから思うけど、なんで私だとわかったのさ!?
「そりゃ、おまえぐらいだろ。あんなうるさいの」
「ああ、そっか……なんて言うわけないじゃん。失礼だし!!」
自分の姿とはいえ…いや、自分の姿だからこそ憎さが倍になってユーリに肩を掴む
「とにかく、元に戻る方法探そうよ〜!このままユーリで生きるなんて無理!!」
「俺もおまえとして生きるのは嫌だね」
こ、この男、人がなんか言ったら冷静に返してきて……
「いやでも、ここはユーリに苛ついてるときじゃなくて……!考えて、私!今のままじゃ、もしもフレンに出会ったとき『僕はそのままの君が好きだったのに……別れよう』なんて言われたら、私生きていけない…!」
「待て。そんな妄想どっから来たんだよ。おまえとフレン、付き合ってないだろ」
あ、バレた
「あ、バレた。じゃねえよ。アホかおまえは」
呆れたようにユーリが呟いた
「でも、でも、こんなのいやああぁぁぁぁ!!」
はっ!
「カナ、大丈夫か?」
「はれ……ユーリ…?」
あれ、私何してたんだっけ。ひじょ〜にくだらない何か…が……
「うきぃやぁ!」
「は?」
思い出した!!
(あら、あの子何をしてるの?)
(さぁ?俺が聞きたい。しばらくは近寄るなだとよ)
(……何でユーリと入れ替わり?むしろみんながリアルな反応すぎて怖いし。あれ夢だよね?)
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