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mortal wound from you


一緒に。そう言ったのがマズかったのかもしれない。




mortal wound from you





シャワーの規則正しい音が風呂中に響き渡る。それにお互いの息遣い、それと濡れた声。反響して全部が全部鼓膜へと吸い取られていく。風呂場でするのなんて初って訳では無いがこんなに興奮したのは初めてだった。
浦原の容赦無い愛撫が一護の熱を更に上昇させる。シャワーの湯は32度。真冬には少々心許ない湯加減だが、自分の内で上がる熱によってそのお湯も沸騰させるくらい。熱かった。のぼせそう。そう思ったら体がビクリと動いた。

「ああっ」

か細い声と共に一護が精を放つのを浦原は高揚する瞳で眺める。なんて、なんて艶かしいんだろうか。服を脱いだその下にある白い肌。前に中々焼けなくて…ともらしていたのを思い出す。インドア派でもない一護の滑らかな肌を弄りながら、その肌が仄かに赤く染まっていく様がなんとも扇情的で。湯気の中、蠢く裸体が目に毒だった。
今まで抱いてきた人との戯れが幼すぎた。一護を抱くんだと思った瞬間に再び熱がむくむくと上がっていく。自分は快楽において淡白な方だと自負していたが、それは大きな間違いだった様だ。一護の前だとモラルとかが全て崩れていく。眉間に寄せられた皺がいつもとは違う。色の入ったその表情がたまらない。苦しげに名前を呼んで、もっとと強請るその媚態に酔い痴れる。のぼせる勢いで一護にのぼせた。

入り込んだ熱を離さないと言わんばかりに内壁は浦原を締め付ける。その感度に何度も欲を吐き出す。シャワーの音と、中で吐き出した精が擦れて生み出す卑猥な音と一護の甲高い声。甘えた声。初めて聞いた。想像の中よりも幾分か高いその声に浦原は我慢出来ずに再び精を放つ。
早いな…自分でも情けなく思う。だけど止められない。止まらない。

「き…っ、もち良い?うら…ぁ、気持ち……んっ良い?」

涙なのか水の痕なのか。分からないけれど泣いている事は事実でその涙だか水なんだか分からない液体を舐め取った。うん。しょっぱい。それにも一護は感じて浦原の背中に爪痕を残す。それすらも一種の愛撫になる。快楽に繋がる。

「気持ち、良い…ですよっ」
「もっと…っ、あ…っ奥に…」

望まれるがままに一護を抱き起こす。ずっと背中をタイルにつけていたから痛いだろう。抱き起こしたと同時に中に居る浦原の欲が奥まで侵入してきた。その事により強い快楽が一護の体全体を戦慄かせる。
背筋から栗立って自然に動く腰にどうしたら良いか自分でも分からなくなった。今までの比じゃない。セックスってこんなに気持ち良い物だったんだろうか?クラクラと眩暈がする。一種の麻薬みたいな副作用。浦原しか見えない。浦原しか感じられない。浦原だから…

「…もっ、ち良い…っ」
「僕も…っ、一緒に」

コクンコクンと頷いた。いつからそんな意地悪をする様になったのか。浦原は一護の欲の付け根を手で締め付け、精を放たせない。そんな意地悪…より感じてしまうじゃないか…っ。思っても声にならない。出るのははしたなくも浦原を煽る言葉だけで。一護の意思とは違う発言をする。ああ、だとか。もっと、だとか。目の前の浦原の唇に口付けても結局は息継ぎが困難なので直ぐに唇を離してしまう。今欲しいのは開放だ。お願いだから、浦原…っ。言ってしまいそうになる。
下唇を噛み締めながら浦原と呼んだ。激しくなる動きにたまらず喘いだ。もうどちらのとも判別つかなくなった白濁が水に流されて排水溝に吸い込まれていく。それを横目で見て一護は意識を飛ばした。






目覚めたら朝だった。意識を失っているうちに体を清められたらしい。
ふわり、さらさら。くすぐったい感触と共に目覚めたから一護の目の前に居る浦原は肘をつきながらその上に顎を乗せ、左手は悪戯に一護の髪の毛を弄んでいる。薄く開いた視界に淡い金色が飛び込む。

「……おは、よう?」
「うん。おはよう」

ふふ。笑った。なんだかくすぐったいその言葉に一護は照れた。同じベッド。同じ部屋。同じ夜を共にした彼の腕に抱かれながら夢を見ていたみたいだ。どんな夢だったか忘れたけど…久しぶりに寝覚めが良いから多分良い夢だったのだろう。
そろそろと浦原の胸に顔を埋める。少しくすぐったそうに笑う浦原の吐息が旋毛に当たるから一護もくすぐったい気持ちになる。

「あ……腹、減ってない?」
「うーん…まだ良いかな。なんで?」
「昨日ケーキ買っておいたから」
「……朝から?」
「食えない?」

ちょっと…と困った笑みになる。そんな浦原の笑みが一護は好きだった。大人びた動作をする浦原も、表情一つで子供に戻る。困った時の笑みが浦原を歳相応にさせる。だから一護は浦原の困った笑みが好きだった。(それを石田に言ったら変態と言われた)

「ね〜え。一護さん」
「ん〜?」

浦原はいつだって煙草の香りがする。服だけじゃなくて彼の肌に染みこんだその香りが、自分にも移る様に。一護はモゾモゾと浦原の懐に入る。浦原は一護の髪の毛を弄びながら話しかける。

「やけに慣れていませんでした?」

ギクリ。一護の体がそう音を発した。やっぱり…。一護は嘘が下手糞だ。本人は自覚していないだろうが、顔と体に出る。なんで?浦原を見上げた瞳がそう語る。一護からは一切言葉は発せられていないのに、浦原の好きなヘーゼルナッツ色の瞳がそう語る。

「…ま。昔をどうこう言うつもりはありませんけどね。今は僕があなたの男だ。ね、僕はあなたを独占する権利はあるのでしょう?」

その華奢な首筋に唇を寄せて吸い付いた。思いの他、強く吸い過ぎたものだから少しの痛みが走る。一護の口から出た声が色を含んでいる事に気付き笑った。彼の無意識の行動に振り回されてばかりだ。
コクコクと激しく首を縦に振った一護は可哀相なくらい青ざめている。別に、本当に昔の事なんてなんとも思っていない。だけど昨晩の一護の痴態を他の男にも見られていたと思うと些か腹が立つ。これは自分がまだ若いからだろうか?彼に対しての独占欲が日に日に増していってる様な感じがする。

「ああ、もうっ。………ね、僕に独占させてよ。一護さん」
「あっ、浦原っ…え?また…っ、あ、ああ…んっ」

昨日、あれ程解された中はすんなりと浦原の長い中指を咥え、そこから溢れ出す様に液が生まれ零れる。それと同時に一護の甘い声も。涙を浮かべながらキスをせがむ。本当に…どうしようもない。なんて淫らなんだろう。
ベッドの上で乱れる一護を見て、これは悩みの種になるかもしれないと、浦原は少しだけ頭を抱えた。














(君からの致命傷)



◆ホラ、な?(なにが?←)
エロしかなかったでしょ?^^ここまで読んで下さりありがとうございます^^私はビッチな一護が書けて大満足ですが、こんなんは一護じゃねー!!と読み返して自分でそう突っ込みを入れてる始末なんでもう二度と無いと思います(断言)いや…、うん…多分…(ちょっと弱気)
くそ甘ったるいなお前ら。ちょっと胸やけを起こしたのでその反動で次はダークネスを書いてみたいと思います^^
ではでは、良いクリスマスを^^


あきゅろす。
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