[携帯モード] [URL送信]
32



「それで。その輩にかける情けがあると」
興が冷めたか、ケーニッヒは抜いた自身を口元へ運び奉仕させていた。未だ慣れぬその行為に、嗚咽混じりに舌を動かすフィデル。
無論、返事は出来ない。
「……もう少し上手ならば、なあ」
頭を掴み、喉奥へ自身を押し込む。うぐ、と短い悲鳴があがり、枷と柵の擦れる音が激しくなる。
「まあ、お前がそこまで隠したいのなら問い詰めるのも面倒なだけだ。だが、それで私への伽が粗末になってはな」
漸く果てたケーニッヒは、フィデルが素直に白濁を飲み込んだのを確かめ頭を放した。
「痛がる姿より、快楽によがる姿が良い」
先の粘液を指に絡ませ、苦しげに上下する胸へ塗りつける。そのまま弄べば、フィデルは目を強く瞑って快楽に耐えた。
「私はしつこい愛撫も嫌いではない。もちろん、する方だが」
耳元でそう囁く。焦らすような手つきに、寝台の軋みが激しくなっていく。
「あ、ぁ……や、ぁあ…!…ケーニッヒ、様、んっ……やめ、ひ、ぃっ…んん、ん…!」
「もう限界か?戒めはしていないのだから、達してしまえば良い」
優しい愛撫は寧ろ絶頂に足りず、フィデルは生殺しのまま嬌声をあげ続けた。
「この地獄が続くのと、すんなり白状するのと、どちらがいい」
ねっとりとした声で囁けど、小さく首を振り抵抗を示すフィデル。そのまま、耳を軽く食む。一際甲高い悲鳴があがった。
吐息で耳を犯し、指先で胸を嬲り。許しを請う泣き声をあげるまで、ケーニッヒの責めは続いた。





[*前へ][次へ#]
[戻る]


あきゅろす。
無料HPエムペ!