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「私を信じていたのですか?フィデル殿」
同じ問いが繰り返される。滲んだ視界の中で、フィデルは同じ言葉を繰り返した。
「は、ぁ…っ…ごめん、なさい…!ファルベ、どの…ごめ、ん、なさいっ…!」
「…………」
「ひ、ぁ…ゆるし、て…!あぁ、ぅ…ん…!」
「………どういう意味です」
「ん、っ…ごめん、なさい…!…ぁ、私は、…んぁ……あなたの、き…希望に、な、れない、っ…!」
刹那、両手を押さえる力が緩む。やっとの思いでファルベの顔を見れば、怒りか悲しみかもつかぬ表情でフィデルを見つめ返していた。
「……ファルベ殿、…」
「…………貴様はァッ!!」
再び訪れる激しい痛みと快楽。フィデルは甲高い悲鳴を上げ、今度こそ身を捩って暴れ出した。
「貴様はッ!いったい何度!!私を、私を絶望させれば気が済むんだッ!!」
「い、やぁあ!いだ、や、ぁん、あ…!ごめ、なさい…!ごめんなさい、ふぁるべどの、ぁ、ああ!」
「何が希望だ!?貴様の何が私を救うと言う!!ふざけるな、ふざけるな!!」
「ひっ、やァあ!ごめんなさい!やめ、い、んぁあ!ゆるして、ください…ぁあ!ごめん、なさい、ごめんなさい、やだ、ごめ、なさ、いぃ…!」
「私の希望など、この世界にはもう無い!!貴様が私の希望であって、堪るものかッ!!」
悲鳴じみた怒声を上げながら、ファルベはフィデル自身を責め続けた。涙が後から溢れ、痛みに気を失いかけても尚、フィデルは謝りの言葉を叫び続けていた。





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あきゅろす。
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