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ふと、テーブルの上にあるべき物がないことに気づくフィデル。
「あ、あの…グ、グラスが無いと」
「グラス?大丈夫ですよ、だってこれは」
「っ!」
そこまで言うなり、フィデルの服の胸倉を掴み寝台へ押し倒すファルベ。ギッと軋む音と、強い衝撃がフィデルの思考力を奪う。どこか冷静になった頭で、ワインボトルが近づけられるのを眺めた。
「ん、ぐっ」
ねじ込まれたボトルから否応無しに流れ入るワイン。口から溢れ寝台を汚すのも構わず、ファルベはいつもの冷淡な目でそれを見ていた。
「……ん、んん…ぅ……」
抵抗しなければ、と思い至った時には既にアルコールに侵され、持ち上げた手はみるみる減っていくボトルに添えただけであった。
半分以上無くなったボトルを、今度は自ら飲み干し。バリン、と激しい音を立て、投げ捨てられたボトルが壁にぶつかり砕け散る。ファルベは、目を瞑って呼吸を整えようとしたフィデルを寝台へ乱暴に寝かせ直した。
視界が歪む。殆ど動かない両手を掴み上げられながら、フィデルはそれが涙のせいだと理解した。
「………んあ、あぁっ…!!」
自身に強い刺激…言うなれば激痛が走り、フィデルは力無い悲鳴を上げた。ファルベは馬乗りのまま、右膝でフィデル自身を踏み躙る。
「ひぁ、や…っん…!やっ、め…」
「私を信じていたのですか?」
氷のような声が降る。断続的な刺激は、すぐに快楽へとすり替わった。情けない嬌声を上げるフィデルは、時に手加減の無い蹂躙に体を捩った。





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あきゅろす。
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