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片腕でフィデルを抱き留めたまま、ケーニッヒは手を再び動かし始める。一度目の射精を終え肩で息をしていたフィデルは、またも訪れる快楽に体を震わせた。
「ん…っ」
そろりそろりと、内腿を執拗に撫でる。ケーニッヒの腕に抱き竦められたまま、フィデルは身を捩って抗った。
「そう慌てるな…じっくり悦ばせてやるさ」
再び腰に手をやり、自身を引き抜くようにして体を持ち上げる。ずるりと抜けた感覚に、フィデルの口から小さな喘ぎが漏れた。
そのまま寝台の上に寝かせる。フィデルの身体を仰向けに転がし、ケーニッヒがそこに覆い被さる。
「それにしても…小さい身体だ」
「っ…国の、違い…で、す…」
睨むように見上げてくるフィデルに、ケーニッヒはほう、と頓狂な声をあげた。
「口答えをする余裕がまだ、あるのか」
「…っ、あぁ、んッ!」
右手でフィデルを愛撫するケーニッヒ。体格の差か、のしかかられたまま動けないフィデルはされるがままに声をあげた。
その嬌声を喰らうように、ケーニッヒが唇を貪る。口内を隅々まで舌で犯すと、そのまま首へと光る筋を付けた。
「ひ…ん、あぁ……ぅ、くっ」
首筋に小さな噛み痕がつく。熱い舌が這いずる度に、フィデルの口からはテノールの喘ぎ声が漏れた。
「気持ち良いのだな?ここも随分と辛そうだぞ」
「あ、んぁああっ!!」
ケーニッヒが手に力を込めると、フィデルは一層甲高い声をあげた。態と耳に口を寄せる。程良く響く低音が、フィデルの思考を掻き乱した。
「あ、ぁっ…はぁ、んっ……ふ、ぁあ」
「…お前は私のものだ、フィデル」
ケーニッヒが、どこか真剣な眼差しでそう囁く。目に涙を浮かべていたフィデルは、同時に自身を強く扱かれ悲鳴にも似た嬌声と共に果てた。





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