10 「っん、ん…む…ぅう゛…んん、ん゛…!」 フィデルの口から漏れ聞こえる嗚咽。ケーニッヒは腰の動きを止めると、掴んでいた頭を放した。 「っふ、ハァッ…はぁ、っ…」 「今度は体位を変えるぞ」 言うなり、フィデルの腰を捕まえて持ち上げる。腿の上に背を向けて乗せられ、後孔に挿入する形で体を沈められた。 「ひ、っん、ぁあ…!あ、ふっ…う、んんっ」 再び持ち上げられたフィデルが、今度は自重で沈む。ゆっくりとした律動に、フィデルの体からは力が抜けていった。 「ふ、っ…く…」 「ああぁ、ああぁあっ…はぁ、あん、んぁあ…!」 揺さぶられるまま、フィデルの体が上下する。深く進入したケーニッヒから、二度目の精が吐き出された。 「…ふ、っ……」 「ん…う…ぁ、…」 ケーニッヒが、後ろからフィデルの自身へと手を伸ばす。ひどく濡れているそれは、ケーニッヒに触れられるとまた透明な液を垂れ流した。 「随分と、吐精を我慢しているな」 「ふあ…あっ、さ…わら、なっ、ん…!」 フィデルの自身を、やわやわと撫でるケーニッヒ。止めようと伸ばされたフィデルの手は、ケーニッヒのもう片方の腕に纏めて抱き留められる。 「ぃ…や、あっ…!」 卑猥な滑りの音を立て、膨らんでいく自身。苦しげな声をあげ、フィデルはケーニッヒの腕の中で暴れ始めた。 「ああぁあっ!ひ、ぃ…!やぁ、っ、んぁあ!」 「逝きたいか?」 「ふぁ、お、願、ひっん、します…ん、ああぁあ゛!」 「…よろしい」 軽く力を入れて自身を握り締めると、弓なりに反ったフィデルが甲高い悲鳴をあげて達した。吐き出された白濁が、ケーニッヒの手を汚す。 「……初めてにしては、豪快だな」 ケーニッヒの言葉に、フィデルは恨めしげに口を結んで眉を顰めた。 [*前へ][次へ#] [戻る] |