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唇を離し、耳元へ舌を這わせる。朶を優しく噛むと、フィデルは快か不快か分からない声をあげた。
「…っ、う」
「回りが早いな。本当に、ここまで弱いとは」
服に手をかけ、一枚一枚脱がせていく。それを不安げに見ていたフィデルは、肌着一枚になって初めてケーニッヒの手を掴んだ。
「………」
「…怖いか」
意地かプライドか、黙ったままケーニッヒを見上げるフィデル。ニヤリと笑いながら、ケーニッヒは裾に手を忍ばせた。フィデルが息を呑むと、ケーニッヒの手は恐々上下する胸の辺りへと動いた。
「っ、あ」
「案ずるな。すぐに薬の効果が出る」
甘やかな囁きに震えながらも、フィデルは眉を顰めた。
「く、薬…?」
「折れぬ者には、薬の力を借りるまでよ」
執拗に愛撫を繰り返す指先に、体が熱を持ち始める。時折腰を僅かに動かしながら、フィデルは恨めしそうにケーニッヒを睨んだ。
「…い、いつの、間に…」
「グラスを渡す前だ。私の家臣の方が、巧いぞ」
自嘲気味に笑ったケーニッヒは、覆い被さるように馬乗りになる。わざと音を立てて鎖骨へ舌を這わせる間も、両の手は愛撫を繰り返した。
「ひ、っ…あ」
「下も解さねばな。四つん這いになれ」
熱に浮かされた表情のまま、フィデルは刹那歯噛みすると体の向きを変えた。
「ここを使うのも初めてということか」
ケーニッヒの言葉に、フィデルの肩がびくりと跳ねる。
どこから取り出したのか、ぬるぬるとした液体を付けた指は後孔に侵入した。
「う、ぅ…いっ…」
乱雑に中を動く指に、フィデルは小さな悲鳴をあげた。やがて指は二本三本と増え、バラバラに動くそれに悲鳴は嬌声へと変わっていった。





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あきゅろす。
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