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「…コラソンとの同盟?」
それから後の、重臣達の会議。ケーニッヒは読んでいた資料から顔を上げ、訝しげな声を出した。
「ええ。隣国であるコラソンと同盟を結び、有事の際には協力を仰ぐ…一国では厳しい戦いも、ある程度の優勢を保てます」
「つまり、コラソンを後ろ支えとして戦争に進めと?」
「いえ……何となればそれもありますが、基本的にはナチュレへの牽制です。向こうも、二国相手には戦いを躊躇うかと」
「どうでしょうな…コラソンは、ナチュレと戦争をして押し負けた過去がありますし」
苦々しいローサの言葉に、フィデルは手元の資料をテーブルへ置いた。
「ですが、それ以降コラソンは軍事力の増強を図っています。主に、海軍について…その知識と武器の提供だけでも、かなりの助けになります」
「グリューネ。コラソンとの条約は確か、」
「現行のものは相互不可侵、貿易特恵の保証のみです。最終更新は、半年前のものです」
「そうか…。フィデル、コラソンと同盟を結べるという心算はあるのだな?」
「はい。コラソンが現在、南部にて異民族との戦争に悩まされている件で、こちらが先に援助の申し出をすれば」
「交換条件、か。…悪くはなさそうだ」
「では、私がコラソンへ交渉に伺います」
「そうだな。フィデル、それから…グリューネ。お前にも任せよう。一人での交渉には、少し不安が残る」
「はい」
「畏まりました」
「南側の海路を行くことを奨めます。シエロ山にはまだ、山賊が潜んでいるでしょうから」
ファルベの忠告に頷いた二人は、顔を見合わせると小さく微笑し合った。





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あきゅろす。
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