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「あ…!ラフィにミラル、それにフリッティ!」

湖についた途端、タンナがそう叫んだ。
後から湖面を覗いた二匹も、おおっと歓声をあげる。

「あら…その声は、タンナ?」
「やあ!君達も遊びに来てたの?」

タンナ達に気づいたラフィとフリッティが大きく手を振ると、三匹は急いで湖面に向かった。

「ちょっと、水遊びにね」

フリッティがそう言うと、浮き草の上で羽根を休めていたミラルも三匹に気づき、ひらひらと近づいてきた。
辺りを見渡すと、彼女達の他にもたくさんの虫が水と戯れている。

「あっ!うるさい奴らが来たー!」
「ホントだ!おーい!」

タンナ達の元へ飛んできた、三匹の天道虫。二匹は赤に黒の星模様で、一匹は黄色に黒の星模様。

「カレット達も来てたのか!」
「なんか今日は賑わってるねー」
「こんな暑い日じゃあ、誰だって水場に来たくなるわ」

黄色の天道虫、レディがそう言うと、後ろでカレットとヴァーグがうんうんと頷いた。

(まあ、おかげで俺は蝶々ちゃん達に会えてラッキーだけど)
(俺もー)
「よーし!カレット、ヴァーグ、鬼ごっこしようぜー!」

こそこそと会話するロークスとカストフを後目に、タンナはカレット達と湖の中央へと飛び立っていく。
顔を見合わせて眉を顰めた後ロークスとカストフもそれを追いかけ、その後ろ姿をラフィ達が呆れたように笑って見ていた。



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