深く永久に…2
人々が他の星に移り住むようになった頃、急速に作られ始めたものがあった。
それは人工生命体。
通称アンドロイド。
生物の成長や進化の過程のように自律性を持たせて成形する生命体で大量型ロボットとは違いソフトウェア同士が影響し合いながら変化し、成長していく生命体。
簡単に言えば人間のように知識を持ち合わせ、自分の意志で動くってこと。
この星には働く場は山のようにあるのに働く人がいない…。
みんなあまり外に出たがらないし、何より働いて稼いでくれる奴がいるに越したことはない。
初めのうちは召使い的な感じだったみたいだけど、最近じゃ死んじまった家族と同じ姿をしたアンドロイドを作る人も少なくないらしい。
アンドロイドにはランクがあってA〜H、そして一番ランクの高いSがある。
ランクが低ければ低い程その性能は落ち、容量も直ぐにいっぱいちなっちまう。
総司は確かEランクのもので、俺は金の関係もあってFランクのものを買った。
左之さんそっくりにする為に、写真や左之さんの声が録音されてる動画も参考資料として提出した。
そんでようやく昨日、完成しましたよって言う電話が掛かって来たんだ。
バイトなんかそっちのけで早く引き取りに行きたかったけど……
やっぱその辺は、な。
もう成人して立派かどうかはわかんねぇけど大人になったんだし、個人的な我が儘でいくらバイトとは言えそっちのけにするわけにも行かないだろ?
……って、言いながらも残りのバイト時間を何度も時計で確認してたら、そわそわし過ぎって総司に笑われた。
.
[*前へ][次へ#]
無料HPエムペ!