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深く永久に…1


32xx年―

人は宇宙へと移動の場を増やし、様々な物が開発され人々の暮らしはますます便利に豊かになっていった。

だけどその便利で豊かな暮らしを手に入れた代償は大きく、地球の空気は汚れ、海の水は濁っていって……



そんな中、俺はこの世に生を受けた。



地位や金のある連中は次々と安全で住みやすい星へと移住。


移住するだけの金も地位もない人や、地球に未練がある人だけがこの星に残り今も貧しいながらもひっそりと暮らしてる。










「平助、明日だっけ?買いに行くの」



バイトの最中、合間を見て話しかけてきたのは口も悪けりゃ態度も悪い腐れ縁の総司。


顔はいいってのに性格がひん曲がってる為か、開いた口から発せられるドSを思わせる発言に女の子はドン引き。

まぁ本人は女の子になんか興味ないらしく寄ってこなくても全然構わないらしいんだけどさ。



「そうだよ。ようやく金も貯まったし。部屋もちゃんと一部屋空けたし」






俺には両親がいない。

母さんは三年前に他界。
父親に至っては顔すら見たことがない。


ただ母さんが生きてた頃に聞かされた話によると凄く偉い人らしく、互いに想い合ってはいたけど身分の違いで結婚は出来なかったらしい。

その証拠なのか母さんが生きてた時も、母さんが死んだ後も俺の口座には毎月僅かながらも仕送りがされている。



「安定したら冷やかしついでに遊びに行ってあげる」


「んなこと言って山崎君見せ付けたいだけじゃん」






五年前、この星は大きな傷を負った。


ただでさえ空気も水も大地さえも汚れてたっつーのに突如降ってきた隕石により空は厚い雲に覆われ太陽の光を遮り、隕石が落ちた周辺の建物を一瞬にして吹き飛ばした。


宇宙なんとかセンターってやつがちゃんと起動してれば隕石落下の予測だって簡単に出来たんだろうけど、頭の良い連中は違う星に移り住んでるし、正直この星は見捨てられたも同然。

きっと誰も助けようだなんて思っちゃいなかったんだろうな。


その隕石落下の出来事の時、俺と総司は大切な人を失った。




総司は犬猿の仲なのになんでか恋人同士だった山崎君。

そして俺は本当の弟みたいに俺を可愛がってくれた左之さん。





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あきゅろす。
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