深夜の逢瀬1
夜中の三時から四時にかけて──
決まった曜日にアンタは煙草を買いにコンビニへとやって来る──
大学に通いながら学費を稼ぐ為に始めた深夜のコンビニでのバイト。
アンタを初めて見た時、男だったにも関わらず綺麗な人だと思った。
『セブンスターのライト一つ』
心地良い低音の声音。
中性的な顔立ち。
初めて会った日は煙草一箱だけ。
次に会った時は同じ銘柄の煙草とパンとサラダ。
時間は必ず深夜三時から四時にかけて。
曜日は月、水、金、土曜日。
スーツを着てくる辺り、職業はホストなんだと思う。
必要最低限の会話しかしたことないのに、どういうわけかどんどん惹かれていく心。
次第に楽しみになる深夜のバイト。
今日は水曜日。
彼が来る曜日。
今日こそは話しかけて、せめて名前ぐらいは知りたい──
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