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遙か古より1







ずっとこの先も変わらず一緒なんだと思ってた。







地元が同じだった為か幼稚園、小学、中学は同じ学校。





学力の差は三人共それなりの差があったにも関わらず、どういうわけだか高校も一緒に入学式に出席。






佐助と慶次は運命なんだねぇ〜、なんて笑い合ってたが──







仮にそれが運命だったとしたら……











俺達の運命は残酷だッ──













遙かより















「テメェまた力使ったただろ」


「へ?」


「いい加減にしろ。窓閉め切った体育館で強風なんざ有り得ねェんだよ」







教室じゃ騒がしいし、ゆっくり出来ないからと短い昼休みを屋上で過ごすようになって早一ヶ月。







鍵なんて不要。




手先の器用な佐助がクリップ一つ持ってりゃ開かない鍵なんざねェしな。









「アレは仕方なかったんだって」


「バスケの試合に負けそうになったからか?」






自分で作った弁当を箸でつっつきながら、既にコンビニで買ったパンを食べ終え飄々と笑み浮かべる佐助を睨み付ければ逆隣に座る慶次が笑った。






「まぁまぁ。たまには目を瞑ってやろうよ。折角持ってる力なんだしさ」


「慶次は甘ェんだよ。バレたらどうなっちまうかぐらい想像出来んだろうが」














今から十二年ぐらい前──





俺達は不思議な力を得た。








佐助は風を操りし白虎の力を─…





慶次は地を操りし玄武の力を─…





そして俺は水を操りし青龍の力を─…










まだヒーローなんて存在を信じ、ましてや自分がヒーローになれるかもしれない状況に馬鹿みたいにはしゃいでた幼い馬鹿な俺ら。








得たものよりも失ったものの方がずっと大きいとも知らずに─……











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