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タイトル募集
肆…02

『…ん』

目が覚めると、
ぼんやりと白い屋根が見える


「あ、三咲さん、お早う」


ヌッと視界に不二さんの顔が現れた


「保健室だよ。
 ごめんね助けてあげられなくて」


『……大丈夫です
 でも、何で保健室…?』

疑問をぶつけると不二さんは

不二さんが運んでくれた事、
練習再開した時の事を教えてくれた



部活に出れないようにしたのは自分達なのにサボったんじゃないか?良く言える


「本当は保健室に行ってるって
 言おうかと思ったんだけど、
 こんな傷見られたくないだろうと思って
 …言った方が良かったかな?」


『…いえ、言わないでくれて
 有難うございます。
 部長の事だから、また揉めそうですし』


そう告げると、

谷は人情に熱いからねと笑った。

その笑顔が凄く優しく、
この人は部長の事が好きなんだと直ぐにわかった

不二さんの為にも、部長の為にも
部長が傷付く様な事にはしたくない

それには部を辞めるのが最適なのだろうか…


『…やっぱり部を辞めた方が
 良いのかも知れませんね…』


「…え?」

『私が居たら練習になりませんし…』




「何でそうなるの?
 君にとって、テニスはその程度なの?
 何の為に谷が、
 君を守ってると思ってるの?
 戦力だからだけじゃないと思うけどな」



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あきゅろす。
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