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タイトル募集
壱…01
「あんたさぁ、
 リョーマ君の周りウロウロすんなって
 何回言ったらわかるの?」


本を読む為に裏庭に行ったら
話し声が聞こえた


「竜崎先生の孫だかなんだか知らないけど
 テニス部と仲良くしすぎじゃない?」


「……」


竜崎さんが俯き、
肩を震わせてた



「聞いてんのかよ!?」



ドンッ!!



肩を押され、バランスを崩した竜崎さんは
そのまま尻餅を付くように倒れ
尚も俯いている


肩を押した女の子を退かす様に
後ろの方で笑っていた女の子は
竜崎の前に来て屈み、顔を上げさせ



「      」



何かを喋り、
チラリと此方を見て笑うと
校舎の方に走っていった…


違う方向を見て笑っていたのを見た
竜崎さんも、此方を見る



(バレてた…?)



仕方ない…と
その子に歩みより


『…大丈夫?』



見下ろしながらそう言うと、
竜崎さんは私を見上げる






「竜崎!?」



聞き覚えのある、声



「三咲、先輩…?」



声のする方を見ると
越前くんが息を切らして立っていた…



「桜乃ちゃん、大丈夫?」



最後に私を見て笑い
去っていった女の子が、
パタパタと走ってきて
竜崎さんの前に屈むと
そのまま起き上がらせた。



すると



「三咲先輩、花菜、見損ないました。
 三咲先輩は女テニの憧れだって
 桜乃ちゃん言ってたんですよ!?
 なのに何で…」


目に涙を浮かべながら、
私に言ってくる新堂さん。





「新堂はもういいよ
 俺が話すから…
 竜崎教室連れてって?」


「わかった…
 花菜、三咲先輩の事

 許しませんから」



そう、顔だけ笑いながら言うと

「行こう?」と、言い
竜崎さんを連れていった

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