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「藤!どっちが良いと思う!?」


「はあ?
何がだよ
主語つけろ、主語」


心底悩んだ様子でこちらを向いたみょうじ。

一体何と何で悩んでいるんだ。


「いや、カレンダーなんだけどさ、Aタイプが良いと思う?
Bタイプが良いと思う?」


ぱっと見せられたのは、某週刊漫画雑誌のカレンダーカタログ。

みょうじの指によると、某マフィア漫画が好きみたいだ。


「悩みどころじゃない!?
Aタイプは骸と雲雀のツーショットがあるけど、Bタイプには山本と獄寺のツーシ
ョットがあるの!」


呆れた俺を置いて、彼女の口は動く動く。

どうなってんだ。


あ、でもね、と更に取り出したのは、某男性アイドル事務所のカレンダーカタログ。

こいつ、2次元も3次元もハマってるクチかよ。


「でもね、これらとも迷ってんだよね
みんな格好いいじゃん?
グループとしてのを買うべきか個人のを買うべきか…」


もう全部、なんて彼女が口を再び開いた瞬間に唇を重ね、舌をねじ込んだ。


「っん…ふあ
ふ、じ…」


角度を変えながら、口内を犯していく。

みょうじが苦しそうにどんどん、と胸あたりを叩いてきたので、唇を解放した。


「…っい、きなり…
なに…っすんですかね、藤くん…っ!?」


真っ赤な顔で、息切れしながら問うみょうじの手からは、カレンダーカタログは
滑り落ちている。


「お前は…
俺だけ見てればいいんだよ」


ああ、なんでこんな恥ずかしいセリフ言ってしまったんだろう、なんて後悔しな
がらみょうじを見ると、更に真っ赤になる顔。


がたり、と席を立ったみょうじは、ぼそりと何か言った。


「何だよ」


「…だから!
もう…
見てるっつの!」


みょうじはそう吐き捨て、教室を飛び出した。




林檎病
(真っ赤なのはお互い様だ)(教室なのに何考えてんのあの無駄なイケメン!)





あきゅろす。
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