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ガチャンとドアが開く音。
この音に気付いたのは俺だけのようで、他はガヤガヤと勉強を続けている。
なまえさんにいったほうがいいか?
そう思った瞬間、部屋に男が飛び込んできた。
「なまえー!晩飯食いにきた!」
『タク!いきなり大声出さないでよ!』
面識があるのかなんの違和感もなく口を開く。
「晩飯ー」
『たまには自分ちで食べなよ』
「全く生意気だよなー」
それ言ったら毎日ファミレスになるぜー。男は飄々と言ってのけて、台所へと消える。
「ま、そんな生意気言いながらもちゃんと晩飯用意してくれてるあたり可愛いけどな」
俺達がいることになんの躊躇いもなくなまえさんに後ろから抱きつく。
彼氏か?彼氏なのか?ヤバくね?なんかちょっとショック受けんだけど。
「ところで誰っすか?その人」
そう切り出したのは泉。
『ああ、紹介するね。これうちの兄。拓也っつーの』
そう聞いて安心して全員がちわっ、と挨拶する。
「ちわー。君らが野球部かー」
なまえをよろしくー。そう挨拶の最中になまえさんは台所で拓也さんの晩飯の準備を始めた。
「んで、てめぇらなまえ泣かせたらどうなっか分かるよな?」
どす黒い笑顔でした。もういっそ清々しいくらいの、な。
(はい、晩御飯)(さんきゅー。武也も後でくっかも)(武也?)(弟だよー)
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