prelude
 


 少年は、闇の中を這うように進んでいた。
 
 無限とも思える暗黒が続き、それを映し取ったような瞳が輝きを失いかけている。
 
 手を延ばしても、掴めるのは空気。呼び声は、喉の奥に止どまる。
 
 誰も居ない。
 
 
『タス…ケ…テ…』
 
 
 
 
 何もかも壊したいんだ。
 
 
 独りは嫌だ。
 



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