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「人喰い魔女は、この世に存在してはならぬ。奴等は人間を餌とし、いずれは滅亡に追いやるやもしれぬ。因ってわらわは奴等を嫌う。愛し君も同じよな?」

「はい、マザー」

 まるで御芝居の台詞のように、淡々と。

「この人間の世に、魔女の在るべきはあらぬ。故にわらわ達は立ち上がったのだ。……愛し君よ。わらわの言葉を、約束を、忘れなきよう」

「マザーの仰せのままに」

 淡々と、呟き交す。


「はろ〜、お呼びかしらぁ?」
 二人の会話を割って、扉の向こうから何者かがぞろぞろと入ってくる。先陣を切ったチャイナ服の男は、迷糊(ミーフー)。金髪碧眼のスーツを着た男、ランス。最後に、髪、瞳、装束に至るまで全て真紅色をした忍、スザク。

「あらぁ、久し振りじゃないヴィリアちゃん! 元気だったぁ?」

 迷糊が裏返った声を出し、ヴィリアに飛び付こうとする。それをすかさず後ろからランスが、

「はいはい、黙れカマ野郎」

と、銀色の装飾銃の弾倉部分を握り、銃身で迷糊の頭を殴りつけた。

 

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