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紳士が語る




図書館に本を返却しに行くと、日当たりのいいソファに横になって寝ている見慣れた子がいました。


「起きて下さい」

「んー」

「寝るところではありませんよ」

「んー」

「桜さん、起きて下さい」

「んーあーやぎゅー」


何て締まりのない顔をしているのでしょう。桜さんが立派なレディになるのはいつの日になるのか…


「これでよだれを拭きなさい」

「ありがとー」

「嫁入り前のレディーがはしたないですよまったく」

「やぎゅーったら、ぷりぷりしないでよ」

「プリプリ?私太りました?」

「え、誰もそんなこと言ってないけど」


なんと!プリプリと太りましたか!
待ってましたよその言葉を!
ブラーボ!

「いやむしろ最近痩せて…」

「いやぁ桜さん聞いて下さい!」

「いや、やぎゅーが聞いてよ」

「最近困ったことに、この私があの仁王君に似てきたとよく言われるんです」

「おーい」

「これはけしからぬと思いましたので、そうだ太ってしまえばガリガリもやしっ子の仁王君と似てると言われなくなると考えたのです」

「ここ図書館だようるさいよー」

「そこで私は逆ダイエットということで、偏った食生活を1週間続けたのです!」

「やーぎゅーうー」

「そう、1週間毎日3食ところてんを食べ続けたのです!」

「へぇ、そりゃあげっそりしちゃうわけだ」

「おかげで仁王君とはかけ離れたでしょう!桜さんも私と共に太りましょう!」

「えーやだよーってかやぎゅー痩せてってるよってば」

「あなたも少し仁王君と似てるところがありますからね、よくない傾向です全く」

「似てないよ私いい子だもん」

「そもそも貴女と仁王君と丸井君が同じクラスというのがよくないですね、問題児ばかりが集まってしまってあぁ!嘆かわしい」

「うわー泣き出した」

「やはりここは桜さんを立派なレディーにすべく誰かを犠牲にして…」






せーの、バルス!
(やぎゅー)(そもそも桜さんは女としての)(ぴろしー)(自覚が全く足りません、全ては)(おやすみー)(寝てはいけません!)(ひぃ!急に反応しないでよ!)



(・∀・)柳生君は桜ちゃんに素敵なレディーになってほしいただそれだけなんです。


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