中三の男子
ちくしょーやられた!
「フフフ、地獄に落ちなさい」
このクソ女……!
ガチャ──
「なんかあったんか?」
「ゲ、仁王……丸井…」
最悪だ。
なんでこのタイミングでこの2人なのよ…。
「ん?姫子どうしたんだよぃ?泣いてんのか?」
「…グスッ、な、なんでもありませんわ……」
「頬が赤くなっとるぜよ」
「っ!な、なんでも…」
「なんかあったんだろぃ?」
「…姫子が…姫子が悪いんですわ…!だから黒井さんは責めないで……」
「どういうことじゃ?」
「……姫子が調子に乗ってると言って突然…」
そう言って泣きながらうずくまる姫子。
「桜に殴られたんじゃな?」
姫子はコクンと頷いて、声をあげて泣き出した。
うぜー!うぜーよー!
「まぁ桜だしな」
「いつか殴ると思っとったぜよ」
「わたし殴ってなんか…」
「「はいはい」」
こいつらムカつく…!
「とりあえず行くぜよ」
「は!?」
「悪ぃな姫子、ちゃんと冷やしとけよ」
そう言った仁王と丸井に引っ張られて更衣室を出た。
え?なになに?まさかリンチ?
「お待ちになって!」
「なんじゃ?」
「姫子を1人にしないで…姫子まだ震えが止まらないの…」
「そんなことより殴った桜の手を早よ冷やさないかんのじゃ」
……へ?な、なに?どういう意味?
ほら、クソ女もポカーンてなってる。
「な、なにを仰ってるの…?姫子はぶたれたんですわよ?なぜ黒井さんを……!」
「桜が大事だからに決まってんだろぃ」
「な、何ですって?昨日は姫子を愛してると…!」
「あ、ヤろうと思って」
「な、なんですって…!?」
「うわ、ブンちゃんもか」
「ま、まさか仁王君がキスしたのも…」
「ピヨッ」
「嘘よ……そんな…」
姫子は下を向いてしまった。
てかこの2人何言ってんの!?
「あれ?自分ら何してるん?練習始まってんで」
「あ、ゆーし」
「桜……ってお前ら何桜に触っとんねん!離れんかい!」
ゆーしに引っ張られるこのパターン何回目だろう。丸井が何すんだよぃ!って怒ってる。
「忍足君!」
「ん?なんで自分そないなとこ座っとるん?」
「姫子、黒井さんに殴られたの!」
「何やて?桜、手ぇ出したらあかんわ」
「わたし手なんか…」
「はいはい」
こいつ…!
「何してるの忍足君!早く姫子の仇をとってちょうだい!」
「え、なんで?」
「なんでって……あなたは姫子の彼氏でしょう?」
「いや、ちゃうけど」
「あ、あなた姫子を抱いたではありませんか!」
「あー、そらまぁヤッたけど付き合うとか言うてへんやん」
「ま、まさか姫子を騙していたんですの!?」
「うわ、ゆーしサイテー」
「うっさいお前に言われたないわ。それより桜、手冷やしたんか?」
「あ、忘れてたぜぃ!」
「行くぜよ」
何か言いたげな姫子をそのままに、私たちは水道到着。
するとゆーしが私の頭に手を置いて言った。
「ほんなら俺練習戻るけど……お前ら桜にいらんことしなや。ほな」
「ばいばーい」
「よし、冷やしんしゃい」
「いや私…」
「早くしろよぃ!」
「あのほんと私殴って…」
「右でいったんか?」
「左だろぃ?」
いや、だから話し聞けよ。
もういいです右手冷やします
(ねぇ、なんで姫子と仲良くしてたの?)(ヤろーと思ったって言ってんじゃん)(私というものがありながら?)(けどのぅ…)(けど何よ)((お前今生理))(あ)
(・∀・)男子なんてみんなこんなもんだぜ。せーの、ひどーい!姫子氏とはこれでサヨナラです。せーの、さよならー!
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