参謀のデータ
「れんじー、部室閉めるよー」
先週の練習試合のビデオを見ながらデータを纏めていると桜が入ってきた。
「ほーどれどれ、氷帝かー」
テレビを見ながらこの子イケメン!とか、この子可愛い!とか、この子もおいしそー!とか言ってる。
「うわ、この人も超イケメン」
「それは氷帝の部長だ」
「あぁ!噂のキングくん!」
なんだ?噂のキングくんとは…そんなの俺のデータに無いぞ。いや、丸井や赤也辺りが喋ったんだ。うん、そうだ。
「なんか楽しそうだねー」
「次は桜も来てみるか?」
「いや、めんどくさいからいい」
なぜか桜は休日の練習には参加しない。もちろん試合を見にきたこともない。おかげで他校の奴らに桜を見られなくて済むのだがな。
「休日くらい家でゆっくりしたいしね」
「そうか」
「なにー?寂しい?」
桜は可愛いといえば可愛いが、8割ぐらいウザい。が、そこも可愛い。が、このどや顔はウザい。
「丸井や赤也は寂しがっているぞ」
「そっかー」
「ん?なんだ、もうこんな時間か」
「ほんとだ私も早く帰んなきゃ」
「駅まで一緒に行こう、物騒な世の中だからな」
「うん、ありがと」
「じゃあ私こっちだから」
桜は東京から立海まで通っている。だから電車は逆方向だ。なんと寂しい。
「気をつけて帰れ」
「ほーい、じゃーねー」
「あぁそれと、」
「ん?」
「桜が試合を見にくる事によって俺の勝率は上がるぞ」
参謀のデータに狂いなし!
(ずきゅーん!)(1%ぐらい)(ズコー!)
(・∀・)柳くんは開眼せんほうが好き
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