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彼女なりの挨拶



大人しくしてようと部屋に戻ると、すぐにノックが聞こえた。


「はいー?」

「あのコレ落としたッス…」

「わ、ありがとう」


ドアを開けるとそこには私が目を付けていた青学の海堂くんがいて、その手には私のハンカチがあった。なんたるミラクル!わざとじゃないよ!


「じゃあ失礼します」

「ぁあ!ちょっと待って!」

「…何スか」


サクサク立ち去ろうとする海堂くんの腕を掴んだ。こんないい獲物逃がすわけにはいかないわ。ぐふひ。

「海堂くん…だよね?青学の」

「そうッスけど…」

「まぁまぁ立ち話もなんだし、とりあえず入って」

「っ!」

海堂くんを引っ張ると、油断していたのか簡単に部屋に足を踏み入れた。
ドアをしめてそのまま海堂くんの腕を引いてソファーに座らせた。そして私も横に座る。


「今みんなお風呂行っててヒマなの。話し相手になってくれない?」

「……俺、話とか苦手ッスから…」

「いーのいーの!……てか離れて行ってない?」

「べ、別にそんなことないッス」

とは言うもののじわじわ離れていく海堂くん。それと同時に赤くなっていく頬。え、なに誘ってるのコレ。可愛いんですけど。


「もしかして緊張してる?」

「…………」

「ふふ、顔赤いけど暑いならジャージ脱いだら?」

「い、いや別に大丈夫ッスから」

「遠慮しないで……あ、脱がしてあげよっか?」

「ななな何言ってんスか…」

「ふふ、冗談だよ」

「…あんまりからかわないで下さい…」


目を逸らして顔を真っ赤にする海堂くん。あーやばい。犯したい犯したい犯したい。


「そういえば海堂くんの下の名前は?」

「……薫ッス」

「じゃあ薫ちゃんだね」

「……やめて下さい」

「どうして?」

「女みたいじゃないスか」

「そんなことないよ、ほら男じゃん」

「な!ちょ、どこ触っ…ぁん…」

「ふふ、薫ちゃん」

「や、やめっ、あっ」


ガチャッ!

「海堂!!」


「え?誰?」

「い、乾先輩!」

「お前、海堂に何をしている。どけ」

「ぎゃっ!」


突然入ってきた乾先輩という男に突き飛ばされた。誰だよ乾先輩……あ、そういや青学にいたなぁ。なんか怖いよこの人。


「黒井桜」

「は、はい」

「お前、蓮二だけでは飽きたらず海堂までもを俺から奪おうと言うのか」

「え?れん…は?なに?」

「とぼける気か?」

「いや、なにが?」

「お前が蓮二の前に現れてからというものの、会って話す時も電話の時もメールの内容も全てお前のことしか話さなくなった。今では全く電話やメールをしてくれない」

「あら、蓮二ったら」

「気安く蓮二を蓮二と呼ぶなー!」

「ぎゃー!この人怖いー!」

「2人とも、落ち着いてください」

「はっ!…すまない、俺としたことが少々熱くなってしまった」


そう言った乾先輩くんは、ペコリと私に会釈する薫ちゃんを引っ張って部屋を出て行った。

薫ちゃん可愛かったな。
それにしても蓮二ったら変な友達いるんだなー。



めんどくさそうな人だな
(蓮二ー)(どうした)(乾先輩って人知ってる?)(ああ)(さっき怒られたよー)(貞治に?……桜、海堂にでも手を出したか?)(ぎゃ、なぜそれを!)(フッ、あまり妬かせるな)(……ちゅーしていい?)



(・∀・)しくしく話が進まない。絡ませてほしいキャラなんかがありましたら拍手のコメントにでもぶち込んで下さいね。へへっ。


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あきゅろす。
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