夕食と決裂
夕食の時間になりました。私もうお腹ペコペコ。ちなみにこの合宿所にはシェフがいて、マネージャーが料理をする必要はない。
つまりまったく料理のできない私は助かったということ。イェイ。
「桜」
振り向くと蓮二がいて、思わず抱きついた。
「会いたかったよーう!」
「フッ、真面目に仕事をしていたらしいな。赤也から聞いたぞ」
そう言って頭を撫でてくれる蓮二。あーもー最高だよ。
もうみんな食べ始めているぞ、と言って蓮二は私を席までエスコートしてくれた。学校ごとに席が別れているらしい。
「あれ?足りなくない?」
席について気付いたけど、仁王と丸井と赤也の問題児組がいない。
私の問いに答えるように、蓮二が無言で指を指した。
その指さす先は氷帝のテーブルの、はず…
「姫子!これ食えよぃ!」
「いやぁん、姫子こんなに食べれないよぅ」
「少食じゃのぅ」
「桜先輩ならこの3倍は食べるッスよ!」
「アホか、桜を普通の女の子と比べたらアカンで」
「「「「あははははは!」」」」
………なにアレ殺していいですか?
てかあのデブ味方じゃなかったのかよ。
ムキィィィイ!!
「ほら桜、あーん」
幸村くんが私の口にオムライスを入れてくれた。
「おいしい」
「ふふ、あんまりイライラしちゃだめだよ」
「むー、だってムカつく」
「安心して、俺はどこへも行かないから」
「きゅーん!幸村くん!」
幸村くんに抱きつくと、みんなが私の頭を撫でてくれた。みんな大好きだこんちくしょう!
ご飯の後はお風呂らしい。くじ引きで立海が1番に入ることになった。
私もみんなと一緒に入る気マンマンだったのに、やぎゅーにダメと言われてしまった。
「よし、貴様ら行くぞ!」
「桜、いい子にしてるんだよ」
「うぃ」
「じゃあのぅ、桜」
「…………」
「何で睨むんじゃ」
「…………」
ついでに声をかけてきた丸井と赤也も無視してやった。フンッ!ぬるいわ!
うん、みんないなくなったし部屋に戻ろ。てか部屋にシャワーあるんだよねー。
「黒井さぁん」
「ん?…うわ、出た」
「まぁ!姫子に向かって何て口のききかた!…まぁいいわ、今お時間あるかしら?」
「あー無理無理、私忙しいのアデュー」
「あ!ちょっとお待ちなさい!」
「なによー」
「ふふ、姫子ってモテるでしょ?」
「は?別に。アデュー」
「ぁあん!行っちゃ嫌よ、聞いてちょうだい!」
「なんだよ寂しがりかよ」
「氷帝の子は勿論、あなたの学校の子もすっかり姫子の虜よ」
「へー」
「ふふふ、悔しい?」
「つーかあんたの学校の部長、私のこと好きだし」
「なんですって!?跡部様が!?キィー!そんなことあり得ないわ!」
「どうかなー?」
「ウザいわ!あなたウザいわ!」
「黙れブス」
「なっ!姫子は可愛いわ!…覚えてらっしゃい!」
跡部様ぁー!と叫びながら走り去って行った。うん、まぁ私の勝ちかな。
モテるでしょ…か…。
確かに顔は可愛いのよね。
ま、私のほうが可愛いけど
(跡部様ぁー!)(あ、姫子さん)(長太郎君、跡部様はどこ?)(さぁ)(そうだ長太郎君、姫子って可愛いわよね?)(はい!)(やっぱりそうよね!一番よね!)(いえ、違います!)(なんですって!)(一番可愛いのは俺の宍戸さんです!)(ぎゃー!)
(・∀・)やっぱ氷帝大好き。
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