明日は合宿
今日は真面目に仕事中!
水道の前でボトルを洗ったりドリンクをつくったりしていると、真田がきた。
アピールしとかなきゃ!
「見て真田!ちゃんと仕事中だよ私!」
「うむ、当たり前だ」
真田に褒められるのはなかなか難しい。うん、めんどくさいからもういいや。
「真田、そこの粉取って」
「む、これか?」
「うん、ありがと」
「よし、俺も手伝おう」
「いいの?ラッキー!じゃあこっちやって」
はい、とまだ洗ってないボトルを渡すと、任せておけと言って洗い始めた。なに?力入れ過ぎなの?泡がすごい…あ、
「真田、ユニフォームに泡ついてるよ」
「なんだと!」
「そんな力むことじゃないじゃん…はい、とれた」
「む、すまんな」
「いいよいいよ、気にしあんっ!」
「きにしあんとは何だ?桜、ちゃんとした日本語を使え!」
「いや、だって誰かが胸揉んで…あ、ドリンク落ちちゃった」
誰だよ!全くぶっ殺しちゃおうかなマジで!あ、幸村くんだ。
「む、幸村!何をしているのだ!」
「ふふ、俺がこうすると桜のテンションが上がるんだよ」
「幸村くん、丸井か仁王ならぶっ殺そうかと思った」
「ふふ、てゆうか後ろからみてたら新婚さんみたいで真田が憎くて憎くて仕方なかったよ」
「し、新婚さんだと!む、しかし桜が俺の嫁になるには祖父の許しがいるのだ!祖父は厳しいが、桜、耐えれるか?」
「私、頑張って許して…」
「もらわなくていいんだよ」
幸村くんは笑顔で私の頭を撫でながら、真田に消えろって言ったので、ついでにできあがったドリンクを持って行ってもらった。
「ところで桜」
「なぁに?」
「明日から合宿だけど、大丈夫?」
「うん!いつも通りに頑張るよ!」
「あー、他校もいるしいつも通りじゃちょっと…」
「え、ダメ?」
「うん、まぁ少しは仕事頑張って…」
「私頑張ってるのに………ぐすん」
「は?桜が仕事しないとか誰が言ったんだい?俺、そいつのことぶっ殺してくるよ」
「えへへ、幸村くん優しいから大好きー!」
……うーん、最近幸村くんの攻略法が分かってきた。うん、すごい分かってきた。
だってここで抱きつけば…
「うわ、どうしたんだい?フフフ、可愛いなぁ桜は!じゃあ俺は練習に戻るから、桜はベンチに座って俺の応援しててくれない?」
「うん、頑張ってね幸村くん!」
「あぁ!」
やったー、部長公認のサボリだよ。いや、部長公認てことはサボりじゃないよね、うん。
「何言ってんだよサボりだろぃ」
「げ、丸井」
「お前声に出てんだよぃ」
「なぬ!」
「なぬ!じゃねぇよ性悪女」
「やめてよ人聞きの悪…あ、幸村くーん!ナイスサーブ!あ、蓮二ー!かっこいいよー!」
一生懸命みんなを応援する私を冷たい目で見てくる丸井。赤也なんてあんなに喜んでるのにさー!
「合宿だけどよ…」
「ん?」
「合同合宿って分かってんのか?」
「いえーす、聞いてまーす」
「他の学校もマネージャーいるらしいぜぃ」
「ま、まさか私にもついに女の子の友達が…!」
「キラキラすんじゃねぇよぃ……ま、何かあったらすぐ言えよな」
丸井は私の頭をポンポン二回叩いてコートに戻って行った。
あ、なんかかっこいい……じゃなくて!
変なフラグたてんじゃないわよ!!
(うー…)(おや、桜さんどうしました?)(あ!やぎゅー!)(おっ…と、いけませんよ)(ぎゃ!)(レディたるともむやみやたらと男子に抱きつくなどふしだらな…)(やぎゅーのいぢわるー!)(あー!私の眼鏡ぇぇぇええ!)
(・∀・)次回から合宿編です。
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