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彼女の帰郷@




今日は休みなので大阪に帰ってきましたー!とはいっても毎回謙也んちに泊まるんだけどね!
けどさっきアポなしで行ったら家に誰もいなかったよ。ちくしょー。

おばちゃんに電話したら“ごめんなぁ、おばちゃん今日遊びに行くから遅なんねん…あ!謙也の学校そない遠くないし、カギもらいに行きー”ってわけで、いざ参らん!四天宝寺ー!






「って、行けるかー!」


あ、ヤバいつい1人でハッスルしちゃったよ。あ、あの制服の人もしかしたら四天宝寺かも!

……ダメだ、顔がNGです。見送ります。

あ、あの人いいカモ!ロックおーん!



「あのー」

「ん?俺ですか?」


よしゃー!なんか地味だけどイケメンだわ!地味メン!


「えっと、四天宝寺中の人ですか?」

「あぁ、そうですけど…」

「四天宝寺行きたいんで、連れてって下さい!」

「あー、別に構いませんよ、ほな付いて来て下さい」

「わーい、ありがとうございますー!」


うふ、目つき悪いけどいい人!








「へー、じゃあ一氏くんは同い年かー」

「そうみたいやな」

「一氏くんて人見知りするタイプ?」

「あー、そうやな」

「そっか、じゃあ何か悪いことしたね」

「いや、別に………ってか」

「ん?」

「黒井さん四天宝寺に何しに行くん」

「あー、ちょっと人に会いに」

「ふーん」

「うん」

「………彼氏…とか?」

「え?なんて?」

「あー、いや別に気にせんといて」

「そう?」

「……はい、言うてる間に到着や」

「わ、ほんとだ!ほんとにありがとうね」


なんだマジで近いじゃん!あっという間だったよー。てか何これ!寺じゃん!


「ほな俺行くわ」

「あ、一氏くん!」

「なんや?」

「アドレス教えてくれない?」

「あー、別にかまわんで、えー…はいこれ」


一氏くんの携帯には赤外線がついてないのか?携帯の画面には、一氏くんのアドレスがあった。……ko、h、ar……こはる?こはるって…女?いや、違う…これは…


「犬?」

「は?なにが?」

「このこはるって…」

「あぁ、ちゃうで」

「ガーン!」


彼女か…意外だな、一氏くん。彼女の名前アドレスに入れるタイプとは思わなかったよ。


「彼女いたんだね、私人のものには…」

「え!ちゃうちゃう!いや全然ちゃうから全く気にせんといて!てか彼女なんかおら……!」


なんか急に顔が真っ赤に…


「…あー、えーっと、メール待ってるわから…ほな」

「またね!」


走って行っちゃった…。
一氏くんか…




可愛いなちくしょう!
(あ、赤也から電話だ…もしもし?)(桜せんぱーい!今日は何してんスかー?)(今大阪にいるよー)(ぇえ!?聞いてないッスよ!)(言ってないもん)(俺もUSJ行きたいッス!)(行かないよ)(ぇえ!?じゃあ何しに行ってんスか!)(男探し)(ぇえ!?)



(・∀・)続くのである


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あきゅろす。
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