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彼女のいとこ





遅い…
遅すぎや…
電話も繋がらんしほんま何しとんねんあのアホ娘は。


「ただいまー」

「おかえり遅すぎ何時や思てんねん」

「うわ出た」

「出たやない、もうこんな時間やん、桜は夕飯抜き」

「ブツブツうるさいし夕飯食べてきたし」

「なんやて?よそで食うてくる時は連絡せぇ言うとるやろ」

「忘れてたよ、ごめんごめん」

「なんやねんその謝り方は、謝るときは相手の目を見て誠意を込めてごめんなさいや」

「声が低くて聞き取れません」


俺が説教する度に声低いとか声低いとか声低いとか言いよって…


「はー、もうええわ」

「いえーい、お風呂入ってくるー!」

「ちゃんと肩まで浸かるんやでー」

「はーい」







「ゆーし、アイスー」

「冷凍庫入って…って桜、アイス食べるんは髪乾かしてからや」


また髪濡れたまんまやし風邪ひきそうな格好しとるしほんま何しとんねん。


「えー」

「乾かすで、はよここ座り」


俺の膝の間を指示しても冷蔵庫の前から動こうとせぇへん。


「アイス食べたい」


負けるな俺。


「後からや」

「今すぐ食べたい」


屈するな俺。


「あかん」

「…………くすん」

「アイス持って来てええからはよここ座り」

「はーい!」


女は泣くから卑怯やわ。









「あつない?」

「全然へーき、はいあーん」

「あ、おおきに」

「今日どんなだった?」


桜はいつも俺の学校の話を聞いてくる。けど俺が聞いても適当にしか答えへん。まぁめんどいだけやろけどな。


「あ、そういや跡部が男に告られとったわ」

「キング君モテモテじゃん、あ、確かにかっこよかった」

「え、桜跡部に会うたん?」


あれ?俺会わせた?いやいやそんな記憶無いしありえへんし。


「会ってないけどこないだの練習試合のビデオに映ってたの見たの」

「そうなんや」

「侑士も映ってたよ」

「へー、てか何でそんなビデオ見たん?」

「蓮ニが見てたから」


レンジ?電子レンジ?え…立海の…れんじ…


「それまさかテニス部の柳蓮ニちゃうやんな?」

「そーだけど」

「なんなん、仲良いん?」

「まぁマネージャーだからね」

「え、桜て野球部やろ?」

「は?男テニだよ」

「なっ、え?男テニって……は?」





すっかり髪も乾きました
(せやけど練習試合どころか公式ですらも見たことないで!?)(だってめんどくさいし)(立海の奴に桜ん事聞かれたことないで!?)(言ってないし)(うそやー!!)(うるさい近所迷惑)




(・∀・)桜ちゃんのママと侑士君のパパと謙也君のパパがきょうだいです。という設定です


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