[携帯モード] [URL送信]
9
 
しかし、立ち上がろうとしても足に力が入らない。

「やだ…、動いて…!」

震える自身の足を必死に叩いてみるが、意味がない。

男が更に近づいて来る。


架恋は動けない体で、男が自分のすぐ傍まで来るのを見ていた。









ついに架恋の目が、男の顔をとらえた。


「っ…!!」

そして、思わず言葉を失った。




――驚くほど美しく整った顔。

闇夜に輝く銀の髪。

そして、見る者全てを惹き付けるかの様な……



紅い瞳。


それはまるで、血の色だった。


[*前へ][次へ#]

9/12ページ

[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
無料HPエムペ!