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まるで宝石箱をひっくり返したかの様なそれは、まさに絶景。

架恋は寒さも忘れてその場に立ち尽くし、しばらくその美しい輝きに酔い痴れた。











数分間程そうしていたが、さすがに手足がかじかんできたので、帰ろうと夜空から視線を落とした。







「――え…?」

しかし、『何か』が変わっていた。








――道が、無い。


いや、違う。

あまりにも暗くて何も見えないのだ。

「な、何で真っ暗なの…?」

いくら田舎といっても、外灯くらいある。

現にさっきまでは、それがすぐ近くで光を放っていた。

でも今の架恋の目に移るのは……










果てのない暗闇。



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