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「え……?」
そして何故か窓を開けた。
僅かに明るい外。
窓から見えるのは、たくさんの木々、広い森。
それらを見下ろす事が出来るという事は、この部屋がどれだけ高い位置にあるがが分かる。
「見ていろ」
「……?」
そう言って、レイが左手を窓から出し森へとかざした。
その手に、何か光の様なものが集まっていく。
刹那
ドゴォーーン!!!!!
「っ!!!」
左手から放たれた“何か”によって、一瞬の閃光と共にそれまで見えていた木々の一部が消えた。
いや、吹き飛んだ。
まるで隕石でも落下したかの様に、木々があった場所にはぽっかりと穴が開いていた。
「うそ……」
信じられない光景に、架恋は絶句した。
「あの森全てを消し去る事など造作ない」
たった今、その一部を消滅させた張本人が何事もなかったかの様に言う。
「貴様を殺す事も、だ」
振り返って言われたその言葉に、感情というものは無かった。
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