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そこまで考えた時、不意に部屋のドアが開いた。
「!!」
入って来たのは
紅眼の男だった。
男は架恋が目を覚ましていることに気付くと、スタスタとベッドへ歩み寄って来た。
「……っ!」
架恋は、咄嗟に身構える。
――今度こそ殺されるかもしれない。
そう思い、震えだした。
男は架恋が寝ているベッドの脇まで来ると、あの紅い眼で架恋を見下ろし、冷たく言い放った。
「貴様は、今日からここで俺のモノとして生きろ」
「なっ…」
その言葉に架恋は男を見上げて、困惑の表情を浮かべる。
……俺のものとして生きろ?
どういうこと?
殺すんじゃないの……?
既に困惑していた頭が、更にかき乱されることになった。
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